このレビューはネタバレを含みます
順風満帆な生活をしていた主人公だったが、自分の不倫を境に同性愛者である後輩に弱みを握られ、身体の関係を迫られる。それをきっかけに、恋人に発展するが、主人公の浮気性の性格が原因ですれ違ってしまう。
最後には、自分が本当に好きなのは後輩であると気づくが、そのときにはもう遅く別れてしまう話。
面白かった。あと、濡れ場が多かった笑
えちちだったよぉ……
主人公クズすぎね笑
たしかにこれは成田くんが逃げても仕方ないよね……。最後、主人公は成田くんを選んだけど、選ばれたら選ばれたで怖かったんだと思う。
それと同時に冷めたのかな。
あれほど、狂うほど好きだった人だけど、実際自分のことが1番になって、求められるようになったけど、どこか虚しさを感じて……。
好きだったはずなのに、あれほど求められたいと思っていたのに、気持ちが追いつかないことが悲しかったんじゃないのかなぁ。
そして、生涯一緒にいるっていう想像ができなくて。
だから何も言わずに出ていったんだと思う。
最後、灰皿を残したのは彼らの恋模様の比喩だろう。
成田くんは先輩のライターをずっと持っていた。自分の恋心のように熱い恋愛をしたくて。
一方の大倉くんは後輩の灰原を持っている。タバコの灰のように燃え尽きた愛をずっと待ちわびて。
ということを考えると、さながら煙草は彼らの恋愛か。
煙を吐きながら、依存に似た何かを摂取しながら、吐いては吸ってを繰り返す。
これを考えると、もう成田くんは帰ってこないんだろうなぁ。
切ないけど美しい恋だった。
