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窮鼠はチーズの夢を見るのニニのレビュー・感想・評価

窮鼠はチーズの夢を見る(2020年製作の映画)
3.0
成田凌さんって外国語もできますか?
日本映画を下に見るわけじゃないけど、あのかた国内だけに留めておける人じゃない空気がプンプン。

全然詳しく存じ上げないけれど私は成田凌さんのキレ者っぽい雰囲気に以前から畏れのような怖れを感じていて、本作でも冒頭30分は今ヶ瀬のいろんなものを見透かすような目線が怖かったです(※褒め言葉です)
初めて二人が肉体的に結ばれるシーンの成田さんからは『太陽と月に背いて』のディカプリオが彷彿とされた。『マイプライベートアイダホ』のリバーフェニックスを思い起こさせる表情もあった。

Filmarks様の試写会にて。本編上映後、行定監督・吉田志織さんのトークショーあり。

私はいわゆる腐女子ではないです。
でも10代の時に一瞬通り過ぎてはいるので全く知らないわけでもない。
原作は未読。完結してるお話なのかな??
熱心なeighter(※関ジャニ∞のファンの総称)ではないけれど大倉くんを「たっちょん」と呼ぶ層です。
彼が出演してなかったらたぶん観ようと思わなかった。

上映中は130分は少し長いと思いながら観ていた。
でも監督のアフタートークで聞き応えのあるお話を多々聞かせて頂き、それを踏まえてもう1度観るのもいいかも知れないと思う。
お互いが「1番」ではなく「例外」だから今後のラブストーリーでこれを超えるのは難しいんじゃないか、とのこと。

ところでこのテの作品の評には「BLじゃなくて1人の人間のラブストーリー」「たまたま好きになった相手が同性だっただけ」みたいなワードが付き物だけど、それは暗にBL蔑視であったり同性愛者を否定する言葉な感じがします。
そんな言い訳しなくてもBLはBLでいいじゃない。
たまたまじゃなく同性だから好きなのでもいいじゃない。
原作者の先生もBLが好きでBLとして描いてらっしゃるんじゃないの??
一応調べたところ本作の掲載誌はBL専門誌ではないようですが。

そう言う私もCMBYNをBL映画とかLGBTQとかで括られるといやいや待ってと思わずにいられなかったりするわけだけど。

濡れ場なんて暈した言葉じゃ生ぬるいくらい性行為の描写が激しめで、ちょっと16~17歳くらいの高校生が観るのを想像してみたんですけど行為の当事者が男女だったら18禁になりそうな映像でも男同士だとR15でOKって映倫の線引きは謎めいている
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