イチロヲ

すけばん刑事 ダーティ・マリーのイチロヲのレビュー・感想・評価

3.5
自己流を貫いているクールな女性捜査官(梢ひとみ)が、盗撮行為を利用した性犯罪者(浜口竜哉)の策略に嵌められてしまう。ウーマンリブを抱える婦警のリベンジ劇を描いている、クライム・サスペンス。便宜上、ロマンポルノに入れられているが、一般作品として公開されている。

犯人が実践しているのは、他人の情事を盗撮しておいてから、その被写体の女性に肉体関係を迫るという手口。捜査側・犯人側の双方の人間模様が、乾いたタッチのハードボイルド路線で描かれる。

梢ひとみのベルボトムで決めたプロポーションが素晴らしく、彼女の佇まいに関心が高まる。犯人との肉弾戦で簡単に負けてしまうところが気掛かりだけども、転落からの復讐劇という王道パターンを楽しむことができる。

ロマンポルノのオールスターがサスペンス劇場に挑戦するという、「企画もの」のつもりで鑑賞するのが最良。「田中真理(ゆえにダーティ・マリー)→杉本美樹(東映)→梢ひとみ」という紆余曲折を経て、主演が決定しているところも興味深い。
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