おばけシューター

フォードvsフェラーリのおばけシューターのレビュー・感想・評価

フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)
4.0
社会人になって初めて働いたのがT社の操安乗心地実験室だったんですが、洗礼代わりに(どう見ても元走り屋の)テストドライバーの助手席に座らされ峠道みたいなテストコース時速150kmで走っていただいた思い出があります。殺す気か!

しかしながら、そこでスープラの性能とヘルメットの必要性以外に学んだ事は確かにあって、それは車と頭のネジが一箇所でも弛んでたら、あっという間に死んでしまうという確信でした。
よくF1は頭のネジが締まってないと走れないと言われますがル・マンはそれを24時間。
サーキットを300周、最高400km/h。常にネジを締め続けなくてはならないそのプレッシャーは想像に難くありません。
(余談。バイクになると頭のネジが飛んでないと走れないとされるWRC、その飛んでいった方のネジとされるマン島TTという上がいる。もはや不謹慎。)

本作ではその過酷さはほどほどに、どちらかというと気持ちよさをしっかり演出してると感じますが、ゆえにコレは劇場で観とくべきだったと後悔!中盤の走行での並走するように撮るカットは見事で、特に音が!素晴らしい!
あくまでフォードのマイルズとシェルビーに焦点を当てた作品なんで、それ以外があまり描写されないのはやむなしだが、このクオリティのままもっと見たいよ!