なお

フォードvsフェラーリのなおのレビュー・感想・評価

フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)
4.0
夏休みに引き続きまたしても体調を崩しに崩しまして、約2週間ほど寝たきり状態になってくたばってました…
ようやく体調が元に戻ってきたので、何か元気がもらえそうな映画を見たいな~、と思い本作をセレクト。

F1のモナコグランプリ、アメリカのインディ500と並び、世界三大レースの1つと称される「ル・マン24時間レース」。

”自動車王”ヘンリー・フォードが創業したフォード・モーターと、当時まだ新興の自動車メーカーであったフェラーリの、メーカーの威信、そして男同士のプライドをかけた実話を描く。

✏️7000回転の世界へ
これは映画館で見たかった!案件。
中盤で描かれるデイトナ24時間レース、そして物語のクライマックスであるル・マン24時間レースにおけるレースシーンは圧巻の一言。

どこかレトロさを漂わせつつも、その見た目は今見ても実にスタイリッシュなフォード・GT40。
そのGT40が積むエンジンから響き渡る轟音はぜひ映画館で体験したかった!

批評家も絶賛したという、レースシーン中のクリスチャン・ベールの演技力もこれまた圧巻。
少しでもハンドル操作を誤ったり、他車に接触すれば命に直結するとんでもなく厳しいレースを生き抜くスピード狂にして名ドライバー、ケン・マイルズを演じきった。

もう一人の主人公、キャロル・シェルビーを演じたマット・デイモンの演技も個人的には◎。
今年公開された『AIR/エア』を見ても思ったけど、なんかこう、「寝業師」的な、一筋縄ではいかないビジネスマンを演じさせたらマット・デイモンの右に出る者はいないんじゃないか、と思う。

ケンとシェルのレースを通じた信頼関係、そこから生まれるハラハラの人間ドラマも本作の見どころ。

惜しいのは、レースシーンとそれに絡む展開以外のシーンが割と退屈さを感じる点か。
作品時間も約2時間半と決して短くはないため、このへんは見る人のコンディションや好みによりそう。

☑️まとめ
実話をベースにした本作、それなりの脚色が加えられているようだけれど、それを知った上でも十分に楽しめる作品であると思う。

ちなみに、本作でも解説があった通り1966~69年まではフォードがル・マン4連覇を達成しているが、その後同レースで優勝することは叶わなかった。

また、フォードは2019年を最後に、フェラーリもマシンの提供こそ行っているが、2社とも現在レースからは撤退している。

<作品スコア>
😂笑 い:★★★★☆
😲驚 き:★★★★★
🥲感 動:★★★★☆
📖物 語:★★★★☆
🏃‍♂️テンポ:★★★☆☆

🎬2023年鑑賞数:87(40)
※カッコ内は劇場鑑賞数
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