フォードVSフェラーリ…? いや、これフォードVSフォードじゃねえか! な内容で。
内輪揉めというか、現場を分かってない奴がトップに行ってしまったときのどうしようもないやるせなさ。
特に終盤に提示される宣伝の為のアレなんかは、どういう精神構造してたら言えるんだと見てるこっちまで怒りに震える。
そういうところを割り切ってシェルビーになるか、無理に飲み込もうとしてケンになるかは人それぞれでしょうけども、自分としては、ケン…! みたいな。奥さんが涙ながらにテレビを見るシーンでこちらもまた落涙してしまい。
そのシーンに男VS父親、みたいな構図も見えて、男として自分の好きに生きるのか、父親として家族を顧みるのか…的な葛藤があったんだろうなぁと。
フェラーリの社長が現場に残ってスタッフに指示を出す一方、フォード側はヘリで大袈裟に乗り込んできたり、そういうハッタリというか、アメリカ感出ていて嫌でしたね。だから勝てないんだよというか。
そういうのもあって、全てが終わったあと、フェラーリの社長がケンに対して一人頷くところなんかすげえ良かった。
車はあんまり分からないんですが、そんなの関係なくかなり面白い一本でした。