Yui

DUNE/デューン 砂の惑星のYuiのレビュー・感想・評価

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)
4.2
だいぶ前から楽しみにしていて📎の一番下にあった本作。ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の作品はほとんど面白く、苦手なSFも面白かったお墨付きで、それに加えて大好きなジェイソン・モモアとティモシー・シャラメ。

映像化不可能と言われ、数々の監督が失敗して来た本作を通算5度目の映像化。というのは知っていたけど、その映像がまず素晴らしかった!情報量が多くて付いて行くのに少し大変だったけど、繊細さとダイナミックさを兼ね備え、異世界感に没入してしまう映像には圧巻。砂漠の色々なシーンが本当に美しくてびっくりした。原作はジブリの『風の谷のナウシカ』に影響を与えた作品でもあり、映像化すると所々にナウシカみも見えるのでそれもワクワクしてしまいました。ナウシカも王蟲も出てきそうだった!『スターウォーズ』のジェダイもこちらの原作の影響だそう。

ストーリーは少し予習したのでそこそこ理解出来たし、キャスティングがやっぱり良かったですね~!SFのティミーも圧倒的な存在感と溶け込み方、美しさで大拍手ものでした。久しぶりの映画館だったけど、大スクリーンに映し出される彼の姿を観ていたら、映画に愛されてる人というのはこういう人を言うんだ!と思わずにはいられなかった。佇まいや表情、オーラみたいなものが凄くて、彼の映像なら無音でも観ていられると思った程。かっこいい!イケメン!なんて安っぽい言葉で持て囃したくないんだよなぁ。もはや神々しさすらある。(伝われ!笑)

そこにレベッカ・ファーガソンも尋常じゃなく素晴らしかったし、砂漠で棚引く金色のお召し物が美しすぎて忘れられない。ジェイソン・モモアはめちゃくちゃ彼っぽい役柄で笑顔にくらくらしつつも、あのガタイで戦うシーンはダイナミックで見応えがあり泣いた!ティミーの役との関係性も作中数少ない微笑ましく癒しのシーンだった。ハビエル・バルデムの存在感やゼンデイヤの神秘的なミステリアスさにも魅了され、ビジュアルと共にやっぱりキャスティング良かったよなぁと唸りました。

映画音楽も良いし、脚本もめちゃくちゃ良いし、さすがドゥニ・ヴィルヌーヴ。彼のSFはわくわくして観れるんだよなぁ、不思議。アースカラーがめちゃくちゃ美しくて、映画を観ながら何度もまじか…!とドキドキさせられました。

ただ『スターウォーズ』のようなものを期待して行くと肩透かしを喰らうと思います。SF超大作でありながら、娯楽映画といった感じではないのでご注意。少し関係性など調べて行った方がすんなり観れるかと思います。暗いシーンが多いのでやっぱり映画館がおすすめな作品ですね。

ところでこちら二部作なんですね?その宣伝してる?笑 冒頭に出てきた「Part 1」で、え?となりました。ちゃんと宣伝してよ😂
次回作も同じ制作陣&キャストで、クオリティを落とすことなくきっちり終わってくれる事を期待します!面白かった~!

色んな作品に多大な影響を与えた原作という事を踏まえても、映画好きさんは観る価値があると思います。

ヴィルヌーヴ監督の作品の、静の中に感じる動が好きなんだよな~と改めて感じた作品でもありました。


2021-372
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