このレビューはネタバレを含みます
アナキン・スカイウォーカーじゃん!
再帰的スターウォーズ。
スターウォーズがそもそもホドロフスキーの『DUNE』制作(予算の都合でお蔵入り)がきっかけとなったのは有名な話だが、スターウォーズのプリクエルを強く意識しているのは明らか。ルーカスもデューン(もちろんそれはハーバートのデューンだろうし、リンチのデューンかもしれない)を意識したはずだが。
デューンによって生み出されたスターウォーズがデューンを生み出している。再帰性が強い……。
死と戦争の予知夢見まくり飛行機を(先天的に)操る「選ばれし」長髪華奢美青年が母と共に砂漠を行く。スターウォーズエピソード2???
頻出モチーフをどうにか見つけようと思ったのだが、思いついたのは「fluid」ということだけでした。風、砂、布、水。流体。流体のなかの個(または固)。それは時間であり、歴史=物語=scroll=皇帝の命令を伝える(物語を駆動する)巻物。
さて、ドゥニ・ヴィルヌーヴの画は一瞬でわかる。いつも一緒だがな。メッセージもブレランもそうだが、天気良くないの好きだね。あとやはり画面が真面目すぎる。疲れない? ノーランとニコイチです。
デューン、巨匠2人が挑んで敗れた巨大な壁だが、いまのところ健闘しているヴィルヌーヴ。Part2でもこの意気で走ってくれ。