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そもそもドゥニ・ヴィルヌーヴ作品が好きだし、ヘンテコりんなリンチ版も、ホドロフスキー爺ちゃんのパッションが炸裂しているドキュメンタリー版も予習済みだし。そりゃあもう期待していたSF超大作。
この世界観は流石だわヴィルヌーヴ!!
アトレイデス家の王子ポール(ティモシー・シャラメ)には、未来を視る力があった。砂の惑星デューンを舞台に、宇宙支配を狙うハルコンネン家との壮絶な戦いが始まる—— 。
予習が効いているわ〜。
テスト勉強でヤマが当たった時みたい。ラピュタの石板が「読める〜読めるぞ〜」のムスカみたい。難解な筈のストーリーが手に取る様にわかる。
圧倒的な世界観!!
あんなにダサかったリンチ版が、見事にモダンにリブートされている!!
映像、デザイン、衣装、音楽は素晴らしい。開始10分で「これは好きなやつ!」と確信出来る程、ヴィジュアル的には大満足。
大画面に映える、現代トップクラスの美男子シャラメくん。ポールを演じさせるなら、やはり彼が適任だよね。
その他豪華キャストが揃い踏み。
アトレイデス家としては、レベッカ・ファーガソン、オスカー・アイザック、ジェイソン・モモア、ジョシュ・ブローリンら。
対するハルコンネン家。
ステラン・スカルスガルドにデイヴ・バウティスタ。
砂漠の先住民"フレメン"として、ゼンデイヤにハビエル・バルデム。
女性だけの秘密結社"ベネ・ゲセリット"の教母役にシャーロット・ランプリングまで出ていると知った時には狂喜乱舞。
トンボの様な形状の飛行船"オーニソプター"とかめっちゃカッコいいし!!巨大な"サンドワーム"もリンチ版に比べりゃ月とスッポン。
何もかもが良い!!
…筈なのに。
長い!!
展開が遅い!!
まさに牛歩!!
こっちはストーリーを知っているから、余計にじれったくて堪らぬ〜!!
おまけに重低音が響きまくるから、睡魔が襲ってくるパターン。何回も白目を剥いて、「ピスタチオですッ!!」ってなった。1秒ずつぐらい意識が飛ぶ飛ぶ。
155分もあるんだから、二部作に分けるんじゃなく、もっとテンポ良く進めてリンチ版と同じ展開まで詰めれたんじゃないだろうか、ドゥニさんよ。
でも、そんじょそこらのSF作品とは別格だし、ヴィジュアル的には何せ好き。続編に期待を寄せて、スコアは甘めに。
さてホドロフスキー爺ちゃんは、本作をどんな思いで観るだろう。ヘソ曲げて観ないっていう可能性も大いにあるな。うん、きっとまだ観ていないと思う。