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DUNE/デューン 砂の惑星の熊犬のレビュー・感想・評価

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)
3.2
【SFを観に来たのに何故か別の物観させられてる感覚】

原題 Dune: Part 1

砂の惑星アラキス、通称「デューン」。この星でしか取れない貴重なスパイス 「メランジ」の生産地であり、メランジのあまりにも特異な性質により、この星を制する者が宇宙を制するとまで言われていた。メランジは宇宙で最も価値のある物質と言われており、人の寿命を延ばしたり超人的な思考力を引き出したり、また宇宙船の動力源にも欠かせない物質である。
物語は、長きにわたりこの星でメランジの生産と流通をコントロールしてきたハルコネン家に代わり、アトレイデス家が惑星の管理を任されるところから始まる。アトレイデス家の跡継ぎボール・ アトレイデスを中心に、陰謀に巻き込まれていく一族を描いた、壮大なスペースオペラの序章。
…な映画。

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続編を観る前の予習を。

個人的な感覚としては、前半がいまいち、終盤砂漠に入ってからが一気に面白くなる。特に虫が出てきてからの圧倒的なワクワク感!

但し、ここに行きつくまでどうも世界観に入り込めなかったのが、なんとも残念。

入り込めなかった一番の理由は、多分人によっては全く気にならない所だと思うんだけど。 こんなバリバリ宇宙を行き来する船とかがある中で、あの戦争のやり方は何なの?という一点がもう気になっちゃって。

だってさ。古代の戦争じゃん。凄いテクノロジー使ってやってることが、古代の戦争じゃん。ナニ ソレ?階段で隊列なして槍を掲げて「ヤー!」じゃないのよ。撃てよ。 というか、もう最初っからあの虫みたいなやつ1000匹くらい打ち込めばいいじゃん。それで終わり。マジで、この世界の戦争観というか戦術レベルがぜんぜんピンとこなくて・・・

反面、フレメンはあれで良いのよ。そういう民族だし、民族的な特性を活かして戦うのはむしろ良い。 特に「砂の惑星」で育まれた知識や文化、そこでの独自進化したテクノロジーやスキル。そういうのはとてもいい。だから後半はスッキリみられる。砂虫も迫力あるし、やっぱり自然にはかなわん所あるよね、みたいな。
でも、ハルコネン家はさ!アトレイデス家はさ!テクノロジーも金もあるじゃん!使えよ!なんで 「ウォー!」ってぶつかっちゃうのよ。

と、まあどうにも世界観にはまれなかった前半と、一気に良くなった終盤。つまり何が言いたいかというと、砂漠に入った後のPart2は期待できるぞ、と。

尚、予習必須な映画。
Part 1だし大丈夫と思うなかれ、登場人物と設定は先に入れておかないと迷子になる可能性あり。

■本日のビール 『Freestyle Sandbox』
醸造所: West Coast Brewing (日本/静岡)
Freestyle Hop社のホップを使い、砂場遊びみたいに色々遊んで実験してビールを作る事をコンセプトにしたシリーズ。IPAを作らせたら間違いない醸造所による、壮大なホップ遊びのビール。
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