Toro

DUNE/デューン 砂の惑星のToroのレビュー・感想・評価

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)
4.0
『未知の技術は未開の人間には魔法にしか見えない』
を地で行く新機軸のSF巨篇大作。まだまだSFっていうのは幅も奥も高さもあるということを見せつけられた気がする!!!

宇宙規模で必要とされる香料が取れる惑星に新たに派遣された有力貴族?の息子は特別な力があり、その破滅を目論む敵と自分の運命との間で新たな道を進むまでの物語。たぶん3部作?くらいあるのかな盛大な序章といった感じだった。

続編あり気の物語っていうのはやっぱり清々しい。売れたら次作ろうではないから、ちゃんとここまでやるっていう脚本が芯を通してくれる。

正直ストーリーは登場人物込みで設定と用語が多く相関関係を一度に理解するのは難易度が高い。原作?があるのかな、前情報ほぼ入れずに見ているから、スルメ映画の如く何度も見返して漸く理解できる気がしている。

未来予知や言霊による念動力のようなものがあり、SWのフォースのような、この世界で重要なファクターとなる力がある。それが何なのかは多くは語られない第一部だったから、そこについてを知っていけるというワクワクがある。

これまた比較してしまうけど、SWがわかりやすい善悪の構造になっていたのに対して、今作は皇帝を頂点とした有力諸侯との派閥争いに、宗教色が絡んでくるという複雑さを見せている。

その宗教色が不気味さを醸し出しており、子どもがハマるのではない大人向けの出来になっている。

アクションシーンは身体を覆うシールドがあることによって、銃が有効ではないから剣、ナイフをメインに殺傷能力を高めているという設定が透けて見えるのが、非常に好み。

世界観がちゃんとしている!!

わかりやすいSFではないのかもしれないけれども、凄い好みの映画だった!

未来予知のようなシーンが多発しており、そこに間延びを感じるところだけが少し飽きを感じる瞬間ではあった。全体的にスローテンポながらも、それ自体に退屈さを感じないのは効果的な音響と絵力の賜物。

この世界観がどう広がっていくのか。
次作も楽しみ!!!
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