アトミ

みぽりんのアトミのネタバレレビュー・内容・結末

みぽりん(2019年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

70点

ついにソロデビューする地下アイドルのユカ。カホが辞めてたまたまセンターに抜擢されてからトントン拍子。地下アイドル仲間でありライバルでもあるリナは応援するがちょっと嫉妬。

と、マネージャーとプロデューサーはユカの「音痴」がどうにかならないものかと考えていたらリナがおすすめのボイストレーナーを知っていると提案。


1日目。
六甲ケーブル乗り場。
車で迎えに来たボイストレーナー。
ユカは手袋を忘れたまま車に乗り込んでしまう。

すっかり夜。
六甲山の山奥の別荘(元々企業の保養所で普段芦屋に住んでるトレーナーが安く借りてるらしい)。
別荘から見える神戸の夜景を写真に収めようとしたユカだったがバッテリーが切れ、充電しようとしたがケーブルを忘れたことに気づく。
トレーナーは「明日持って来てあげる」約束し、明日からのレッスンに向けて契約書にサインをユカに求める。
と、サインしとユカはレッスン代を持って来てないし、詳しい話は知らないという事で、その辺はプロデューサー(秋本)に確認しておくとトレーナー。


2日目。
トレーナーはケーブルを忘れたようだ。

朝食。
トレーナーは喉を詰まらせ、グラスの水を飲む。
と、グラスの中に黄色いタンのようなものが出てきたのを不思議がるユカ。
トレーナーのミホは「ミホさん」は堅苦しいから「みぽりん」と呼んでとユカに話し、ユカは「みぽりん」と呼ぶ。
と、突然キレて大爆笑「みぽりんて呼び捨てか?呼んでとは言ったけどみぽりんさんとかみぽりん先生とかじゃない?」と言い始める。
ユカは謝り、黙々とコーンフレークを食べる。
と、みぽりんの後ろに1人、コーンフレークを食べる黒髪おかっぱ少女。

レッスン開始。
まずは腹式呼吸。まあまあスパルタな感じ。
大音痴ユカに大爆笑みぽりん。

東京。
秋山はミュージックビデオの見積もりを見てビックリ。金をどうやって工面しようか悩む。

その頃。
別荘。
得体の知れない料理に戸惑うユカだがめっちゃうまい。みぽりん曰く昨日庭にいたさばきたてのイノシシだと聞き吹き出してしまう。
みぽりんはさっきのレッスンを思い出して笑う。「歌が下手くそ」だと。
でもユカは地下アイドルで人気があるし、アイドルは歌だけじゃないと自論を展開。
と、大爆笑みぽりん。だからアイドルが舐められるのよ。紅白出できたらどう思う?と笑いが止まらない。
と、みぽりんの後ろに突然黒髪おかっぱ少女が現れ、ビビるユカ。が、一瞬で消えたので見間違えかと思う。


3日目。
朝。銃声で目を覚ますユカ。
みぽりんはハンターらしく、本業は剥製をネットで売ってるようだ。
剥製に名前をつけてるが「リナ」だった。
ユカはないのか?と尋ねるが「まだない」と意味ありげに答えるみぽりん。

音階練習。
「にゃ」で歌えと言われ、「全然ネコになり切れてない」と猫になりきってケンカを始めるみぽりんとユカ。
ユカはそのレッスンに何の意味があるのかと質問。沈黙みぽりん。

その頃。
リナは撮影のリハ(ユカの代役)。
撮影者はファンのカトパン。
が、小道具の風車の色(ユカのカラーは黄色)で秋山と大モメ。
が、マネージャーがなだめ、何とか収まる。

その頃。
別荘。
オルゴール。カノン。
寒くなって来たのでみぽりんのテンションが下がる。
みぽりんはアイドルを目指していた頃を思い出す。母によるプレッシャーに押しつぶされてしまったみぽりんはライフルで母を撃ってしまったのだった。

みぽりんは洗濯物があればとユカに尋ね、ユカはネットに入った洗濯物をそのまま渡す。

そんな中。
飲みに行った秋山とマネージャー、カトパン、リナ。ベロベロ。
リナはベロベロカトパンにモーションをかけ、ホテルに連れ込む。

その頃。
ブチ切れたみぽりんが別荘へ。
「アイドルが履くパンツの色じゃない!メス豚が!白だろ!」と。
ユカは物置に幽閉される。
ユカが寝ていたハンモックには黒髪おかっぱ少女が眠る。


4日目。
目が覚めたユカ。
ドアが開いてる。
と、床にカラスの羽?
ユカは恐る恐る様子を伺い、別荘からの脱出を試みる。
が、丁度みぽりんが現れたのが見えたため急いで物置まで走って帰る。

反省したと素直に謝るユカを許したみぽりん。
車まで荷物を取りに行くから手伝うようにと指示され、ユカは車の中からケーブルをゲット。

その頃。
目を覚ましたカトパン。
洗面台に「今日からリナ押しね」と口紅で書かれているのに気づき「推し」が間違えてると指摘。

その頃。
腕を組んでホテルから出て来る秋山とマネージャー。カトパンとバッタリ遭遇し、急いで腕を離す。

その頃。
別荘。
バランスボールを使ったレッスン。
が、上手くいかない。
飲み込みが悪いユカにブチ切れたみぽりん。自己練習を命じ、別荘から出て行く。

その隙にユカはスマホを充電。
が、圏外。大爆笑。笑い転げる。と、黒髪少女が床に寝ていてスクリームユカ。
と、みぽりん現れスクリームユカ。
ケーブル盗んだことがバレ、契約書を見せられる。そこには「逃げ出すと1000万円の支払い」という項目があった。スマホ没収。
諦めるユカ。床に落ちてる額を見てみると2匹の猫の写真だった。

リナの部屋。
姉みぽりんは今のグループからの脱退を勧め、卒業を促す。とりあえず市民税を払うのは凄い大変だと諭される。
が、リナはそれでも諦めたくない。
みぽりんはリナのためを思ってと発狂しはじめる。リナは「薬に頼らず他の方法を」とみぽりんを落ち着かせようとするが更にブチ切れたみぽりんは部屋を出て行く。


5日目。
明日にライブを控えたユカだが連絡が取れない&SNSの更新も途絶えていることに気づいた秋山、こずえマネージャー(今更名前判明)、カトパン。
トレーナーに連絡取ろうとするも秋山、こずえ共に知らない。リナにTEL。が、連絡取れず。が、SNSの最後の写真が六甲山だと判明。3人で向かう。

六甲山。
カトパンが手袋発見。匂いを嗅いでユカのものだと判明。

その頃。
別荘。
バランスボールと格闘するユカ。
ちょっとずつ復帰がついてきて歌えるようになってくる。

その頃。
山道をさまよい歩く3人。
微かに聴こえるユカの歌声を頼りに別荘へ。
と、カトパンの声。
窓を開けると現れたのはみぽりん。
「一線を越えたな!アイドルは恋愛禁止だ!」と怒り心頭。
ユカの携帯の待ち受けには好きな人(ハゲオヤジ)の顔が。ユカは「アイドルだって人権はある!てかソレ旦那だし!アイドルだって人間よ!」と。呆気にとられ、戸惑うみぽりん。「アイドルはアイドルなんだよ!」ブチ切れて猟銃で殴りつける。

悲鳴。
聞こえた方角にある建物(別荘)に向かう3人。出てきたみぽりん。3人は別荘の中に招かれる。
こずえはトイレへ。
みぽりんはコーヒーを入れるとキッチンへ(薬を混ぜる)。
ユカは2日前に「逃げた」と話すみぽりん。
秋山にレッスン代の話を切り出す。
秋山はコーヒーを1口。
カトパンは注射で眠らされる。
トイレから出てきたこずえは奥の部屋で気を失ってるユカを発見。
と、こずえは注射で眠らされる。

剥製アトリエ。
縛られた4人。気がつく。
みぽりんはユカを剥製にしてファンに売りつけて市民税を払うんだと。
秋山はみぽりんに1つの提案を持ちかける。
ユカを卒業させ、みぽりんにグループ「オオソレミーヨ」への加入。センター。ソロデビューつき。明日のライブでお披露目。今からミュージックビデオの撮影。
戸惑うみぽりん。と、現れたリナも応援。
「無理よ!」

と言いながらノリノリで撮影。
ココに来るまでにお腹の調子が悪いこずえだったが秋山の子を妊娠したと直感。
ビックリする秋山。
流れてる新曲にはカホの声が入ってる。
理由を聞くユカ。今まで秋山作だと信じてた曲は全て「カホ作」だったと秋山告白。

ブチ切れたユカは焚き火の中に猫の写真をぶち投げる。
泣き叫ぶみぽりん。「メス豚が!」と剥製でみぽりんをぶん殴るユカ。リナはみぽりんが落としたマイクを拾い、しれっと歌い出す。
ユカとみぽりんの血バトル。リナのミュージックビデオ。テンションぶち上がったカトパンはオタ芸を始める。
ラマーズ法呼吸をするこずえ。生まれたのはでっかい幼虫みたいなもの。取り上げたのは黒髪おかっぱ少女。スクリームこずえ。

その幼虫みたいな中に入ってた日本刀で攻撃するみぽりん。ユカはぶん殴って回避。
最後はユカキックでみぽりんをぶっ倒す。

リナは自分の策だとユカに謝る。
こずえに呼ばれ、我を取り戻す秋山。幼虫は幻覚。と、刑事が現れ秋山が逮捕(元メンバーからの被害届)。追いかけるこずえ。
迎えに来たユカの旦那。真実を知り唖然とする秋山。秋山の母登場。リナを彼女と間違える。引っ張って帰って行く。

リナはみぽりんを起こし、アイドルをやり続ける。自立すると宣言し、去る。
1人残ったみぽりんは泣き崩れる。

「リナのアイドル像はアイドルじゃない!アイドルはこの世で1番美しく、神聖なものよ!」
と切腹。
介錯を黒髪おかっぱ少女が行った。






というお話。
サイコホラーコメディでいいのかな。
みぽりんの役者さん上手い。それだけでも作品に引き込まれる。
ユカの役者さんも上手い。
お笑いのセンスもいい感じだし、しっかりとしたメッセージもあって中々の見応えアリ。
「怒涛のラスト」もいい感じ。
黒髪おかっぱ少女は多分「若かりしみぽりん」が呪いとなってる感じだろうから介錯するのはめっちゃ良い。

ただレッスンを5日間にも分ける必要性は感じられず、期待はずれ。
5日目に突然腹式呼吸をマスターし歌が上手くなる設定はよく分からん。そんなことどうでもいい映画なのに。
レッスン期間は多分「絶望感」を積み重ねて行きたかったのだとは思うけどそれも感じられず、ラストに突然猟奇的殺人鬼と変貌するみぽりんにも無理があったかな。

「血の量」ももう少し欲しかったかな。
アトミ

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