甲冑

家にはいたけれどの甲冑のレビュー・感想・評価

家にはいたけれど(2019年製作の映画)
4.5
テーマは小津っぽくも超ブレッソン。しかもあまたのフォロワーの中でも割とコアな部分を突いている。個人的にはハネケの『71フラグメンツ』とか『コード・アンノウン』とかが接近したかなと思っているけどああいうエグみを出さずしてノンバ表現や引き算も豊かで絵やショット、リズムもキマっててまー知的だこと。個人的にブレッソンに感銘を受けた事に脳や身体はどこまでが自動反応や反射で動いていてどこまでが本能や自由意志として動いているのかという人体の問題に迫っている点があるのだがスタイルだけでなくその辺も継承されており考える余白の多い好みな作り。また今作は他者との関係/無関係性(動物OP・ED)、身体性(演技や踊ることの身体制御/末期患者の身体制御不可能性)の映画でもある、と勝手に思った。今年は全然見てないけどこれがベストかも。
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