2024.05.15(@イメージフォーラム)
2024.05.16(@イメージフォーラム)
人を傷付けても、癇癪起こしても、とりあえず抱えたもの全てを投げ出していいから、ベニーにはずっと走り続けて欲しい。
リアルなんてつまらなくて、どうしようもないし、そんな映画なんてずっとずっとナンセンス。だからこそ今いるその脈動感と一瞬の羽ばたきとをレンズですくいとってくれて、救われた。
映画の作りとしては、情緒の安定しないベニー視点となってるためテンポが早くポップでリズミカルに描かれている。
タイムアウト室の中からガラスを隔てて見つめるベニー(システムに閉じ込められた)の俯瞰視点の後、ベニーから見た視点に移り変わるショットが好きだった。
1番好きなシーンは、ベニーが赤ちゃんと触れ合うシーン。究極的に無垢な存在である赤ちゃんに心を許すベニーがあまりに美しすぎた。
ベニーの大人への眼差しを見ていると、感情を受容する感度が高すぎる。だからこそ痛みを抱えた大人たちに共鳴するベニーは優しいのか。
最後の音楽も含めて好きな映画過ぎた。