Canape

在りし日の歌のCanapeのレビュー・感想・評価

在りし日の歌(2019年製作の映画)
4.8
家族同然の付き合いをする2つの家族の30年の物語。息子を失ったことをきっかけに幸せから遠ざかっていくそれぞれの家族。何があったのか、何を思ったのかを一気に見せるのではなく、丁寧に月日を追い過去の出来事を織り交ぜながら点と点を繋いでいく。息子を亡くして幸せの意味を忘れてしまいそうな生活を送り誰よりも辛いはずなのに、なんて優しい人達なんだろう。誰かの為に蓋をして、誰かの為に蓋を開ける。時折よぎる過去の過ちや罪をも包み込む愛。生きるって辛いけど生きていなければ幸せも感じられない。そして幸せも与えられない。人を愛で労わるってこういうことなんだな。ラストに原題がバーンと出た時、ああこっちだよな、と思った。長いけれど、沢山の人に見てほしい映画でした。
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