Rea

赤い闇 スターリンの冷たい大地でのReaのレビュー・感想・評価

4.0
ガレス・ジョーンズー1933年当時ソ連がウクライナに対して行っていたホロドモール(人為的飢饉)を逆境に屈せず明らかにした人物。世の中にはまだまだ知らないことが山ほどあるなと痛感させられた。元々ヴァネッサ・カービーが大好きでリストに入れていた作品なのだが、奇しくもロシアとウクライナの戦争に終わりが見えない今、この作品を観れるチャンスが巡ってきたということ(3/22までGyao!で無料配信中)。
事実かどうかは定かではないそうだが、ジョージ・オーエルと動物農場への関わりが描かれていたり、ウィリアム・ランドルフ・ハーストに繋がっていく驚き。作中語られる平等主義の危うさにはっとさせられたり、真実を追うこと、大義とは何であるかといった骨太なテーマに考えさせられる。それに加えて映像作品としての緻密さ、特に場面を繋ぐ映像の美しさがもの凄く、ヴァネッサの演技も秀逸で、ジェームズ・ノートン、ピーター・サースガードもさすが過ぎて唸らされた。決して楽しい!という作品ではないが総じて満足度の高い貴重な作品だと思う。
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