エイコ

屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカのエイコのレビュー・感想・評価

3.0
2020年映画秘宝ランキング7位のこの作品。
絶対好きじゃないけど、ランキングに入ったのなら一応観ておかなければと思って鑑賞。

完璧な鬱映画でした…。
とにかくフリッツ・ホンカが最悪。
気持ち悪いし不潔だし、その上鬼畜。
冒頭、犯した老女を切断するシーンで始まるんだから、よっぽど心構えがないと観られない作品。(特に女性は)

目に映る人、物、場所、すべてが汚い(ほんとに)。
こんな地獄の街、絶対行きたくないし行ってはダメ。

彼がこんな人間になってしまった同情的な背景が少しは語られるのかなとも思ったけれど、そんなことも全くなし。
一体なぜこんな内容の映画を作ったのだろうと疑問だったけど、見終わった後、しばらくトラウマ級の嫌悪感が残ったので、多分この感覚を味合わせることが、映画を作った目的なんだろうなって思うことにした。

フリッツホンカに同情の余地は全くないけれど、殺されてしまった老女たちには、やっぱり色々と思うところがあった。恐らく生活保護などの保障を受けることもできず、老いた身で身体を売るしかなかった悲しみ、苦しみ…。
だからエンドロールで彼女たちの実際の写真が映し出されたのには怒りを感じた。
昔の人だからと言って、老女だからと言って、そこに配慮はないのか?と。写真を映した意図は分からないけど、やっぱりこの映画、色んな意味で私の許容範囲を超えているなって思った。
エイコ

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