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ペトルーニャに祝福をのシノのネタバレレビュー・内容・結末

ペトルーニャに祝福を(2019年製作の映画)
3.1

このレビューはネタバレを含みます

性別での選民思想という大義名分を得た人間の攻撃性の肥大ったらキモすぎてヤバい。ノットオールメンなのは承知の上でめっちゃ男キモいなってなっちゃった。逆パターンがあっても女は男にあそこまで露骨に攻撃的になるのかな。性差でデカく括るの良くないけど思った。

宗教は人にとっては救いになる心の拠り所だけどそれを根拠に石を投げていいのかと。集団心理も怖い。
警察も司祭もマスコミも無能すぎてイライラする。リポーターは唯一ペトルーニャの味方側だったけど彼女に寄り添ってというよりは、ペトルーニャを媒介として男尊女卑や古いしきたりへの警鐘を鳴らしたいがために利用したいようにも見える。
ちゃんと順序立てて事を捉えて人を守れよ…大勢の男性に囲まれるとことかわざわざ防犯カメラ隠して恫喝する署員とか観てるだけで胸がザワザワしてトラウマになりそう。自分が女だから余計にそう思うと思うけど。
結果ペトルーニャは「十字架が自分のもの」と認めてもらえた事で気が済んで、というか尊厳を守れた気がしたのか十字架という物質そのものは清々しく手放すんだけど、その後街中でヒートアップしたままの男達に暴力を振るわれたりしないか、親や友人との関係も崩壊したままではないか、結局無職のままではないかとか根本は全く解決してなくて「現実…!」となる。
そうなるとタイトルの「ペトルーニャに祝福を」がかなり皮肉めいたものになるね。

関係ない感想。
季節は冬でニットやファーコートを着る割にペラッペラの化繊のワンピに生足だったり、上裸にブルゾンだけ羽織ってる男がいたり、体温感覚が謎すぎる。バッファロー66見た時も真冬で雪が積もってるのに革ジャンの下タンクトップで寒がってるの観て「当たりめーだろ!」と思ったけど日本人とは基礎体温が違ったりとかあるからなんですかね。それにしてもアンバランスな格好で気になります。
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