タイムマシンで未来に行って結果を知ってから現在に戻って得するという、誰もが一度は考える夢物語を、ビートルズと音楽でやることで一定の面白さが担保されているアイデア勝ちの作品。
人がプロのアーティストになりたいと考えるときに、一体なぜ自分はアーティストになりたいのか、表現したいのか、売れたいのか、チヤホヤされたいのか、というようなことと向き合う葛藤。
主人公がGコードのあの何の変哲もないシンプルなアルペジオを弾き始めて「Yesterday〜」と歌い始めたときの周囲の瑞々しい驚きは、ビートルズの魔法を新鮮な形で実感する名シーンだと思った。
エド・シーランが滑稽な役で出てて、これもビートルズへのリスペクトがあるのだろう。かわいい。