ずっと観たかった映画の一つ。
ある日突然世の中から、BEATLESSの存在が消えてしまったら…。
ネットで検索しても出てくるのは、クワガタの写真だけ。
歌手のBEATLESSなんてどこにも出てこない。
そんな世界がもしも生まれたらという、なんともぶっ飛んだ面白そうな内容。
主人公は、これまで自分の歌が全く売れない、シンガーソングライターのジャック。
ある夜地球に謎の停電が発生し、自分以外のすべての人間がBEATLESSの存在を忘れてしまうのです。
なんとなく口ずさんだイエスタデイの歌に、友人たちが絶賛する所から何か違和感を感じていたジャック。
誰もがBEATLESSを知らないという世界を目の当たりにした彼は、彼らの歌をあたかも自分が作曲したかのようにして振る舞います。
罪悪感を感じつつも、有名な歌手なることを夢見て行動するジャック。
でも、沢山の人たちに絶賛されればされるほど罪の意識が深くなっていくもの。
唯一彼の理解者だった幼なじみのエリーとの仲も悪くなり、どんどん追い込まれていく姿が切なくなります。
自分が作曲したをちょいちょい発表しても、大ブーイングの嵐…。
やっぱりBEATLESSの歌の力は壮大だと確信した彼は、いつしか純粋に彼らの歌を世に広めたいと願うようになっていきます。
自分実力を知り、BEATLESSの圧倒的なパフォーマンス力を目の当たりにした彼。
この活動を通して、ジャックが歌手としてだけでなく、1人の青年として大きく成長していく姿が素敵でした。
見た目やセンスはダサいけど、性格は最高な男ジャック。
音楽は、沢山の人に奇跡をもたらすことを実感させられる素敵な映画でした。