日本だと『サバイバルファミリー』で使われてたアイデアが見つかる。電気が全落ちするってやつ。この映画の場合はその全落ちとともに異世界行っちゃうんだけどね。人間を電気的な何かと捉えるのは宮沢賢治っぽくもあって、好き。
異世界ではビートルズやら他のいろいろが存在していない。しかし記憶を持っているのが…俺だ!みたいな展開。
王道な展開には行かないで、明らかなる王道コースの方向性がチラつくものの、それで鑑賞者はそっちにストーリーが進む予感があるなかで、この映画はそっちに行かないのね。つまりビートルズを知っている人たちが登場して諍いが起こるって展開が。でもそっちにはいかないのよ。
爽やかだったのはラスト。結局、ある種の予想通りにはなっちゃうんだけど、その予想通りのその後にやってくるラストは妙にスッキリというか、爽やかな印象をくれる。ビートルズのせいかな?
ビートルズ万歳!
ファンタジー作品だなぁと思うのは、セックスシーンがないってこと。それと、資本主義サイドに属しているものをどこか邪悪な、間抜けな、馬鹿馬鹿しい連中として描いていること。人気になることは幸せになることとは違うと語ったのは劇中のジョン・レノン。この映画のファンタジックなところそういうことや。