ガリ

カニバ/パリ人肉事件 38 年目の真実のガリのレビュー・感想・評価

4.0

衝撃的だし、なんか泣いた。

ホラー用語のようなカニバリズム。

本当に人を食べた人を見る。

ルネを食べたから
僕はルネに食べられたかったんだ。
そう、狂ってるから。

キスをして唇を舐めたいと思う
だから食べたいと思うんだよ。

なんだろうか、
彼の表情というか顔面は普通の人のそれではなく。

食べたい自分を狂っていると言う。

彼のSEXのあり方が流される。
それは本当に食べているようなSEXで
尿を飲む事で自制しているようにも見え。。
SEXで得る愛情がSEXでは足りなかったのかと思うほどに
のめりこんでいる。

彼が彼女を殺し、食す所は
自身で漫画に記してあり。

食す様は彼が求めるSEX以上のものなのではと感じられる。

病になっている彼は今は死ねないという知らせにガッカリでも生きていたい。

彼にはこの世界はあっていないのだろう。

彼の母親はディズニーが大好きで
彼もそのような愛の形に魅了され
食べるまでの愛に至った。

インタビューしている弟にいたっては
人を殺して食すまではできず
自分を傷つけてまでカニバリズムの欲求を満たしている姿には引くとか
キモイとかよりも不遇さを感じる。


兄の辛い検査に
兄は弟にこれをしたらチョコレートをほしいと強請る。
人肉を食すのはやはり愛であって
チョコレートが好きなんだ。

カニバリズムとは
愛なのかなぁ、、

ドキュメンタリーとして、とても
前衛的で、興味深く
素晴らしいと思った。

人を食った兄と
人を食いたいけど食わせてくれる人にであえない弟。

人を食った兄に嫉妬しているかのようにも感じるねじれ。狂った兄弟の価値観。

ただちょっとキスの延長線上に食べるという愛情があった。
それは殺さなければできない事で

僕は彼女を愛してたから食べたんだ。

彼女はなぜ僕を食べなかったんだ?

不快さはなく
ただ知らなかった愛のかたちを知らされて、愛と性というものは罪深いし興味深いと思った。

ドキュメンタリーとして
この人の何が知りたいのかを核心を突いてくれたうえに
あぁ、これが知りたかったんだなぁとも思わせてくれ、

それを上回るサプライズというか
オチがあって

すごいと思う。
ガリ

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