「フラれて旅に出る。」という男はつらいよ定番展開は、映画が始まると同時に早々に終わる。いつも同じ展開だと言われつつもこういう細かい部分で実は目新しさがあるんじゃないかな、
家族団欒の場面、博母の葬儀の日の出来事だったり過去の出来事を話し笑い合うとらや一家。
当たり前なんだけど自分たちもその出来事を過去作で見ているわけだから「そんなことあったなぁ。」なんて思いながらこのシーンを観ていた。
どこの家庭にもあるごく普通の会話だったり、団欒の暖かさみたいなものをこんなに"自然"に無意識の中で感じられる作品、今の時代中々無い気がする。
山田洋次監督が「家族」を描くのがいかに上手かを感じ取れた気がした。
「いくら心の中で思っててもそれが相手に伝わらなかったらそれは愛情と言えるのかしら、」
歌子が言ったこの言葉、大事にします。
