だいふくだるま

男はつらいよ 寅次郎恋やつれのだいふくだるまのレビュー・感想・評価

4.1
また歌子が出てくるとは思わなかった!これまで出てきたマドンナの中で一番印象に残っているのが歌子だったので、また観られるということでちょっと感動した。今まで出てきた中で憂いと美しさを両方兼ね備えたマドンナは歌子以外にいないだろう。

前半は例の如く遠路で夫の帰りを待つ絹代に惚れてそのまま旅館で釜焚きをして、なんの確実性もないままとらや一家に近況を報告する寅さん。まあ結局例の如く振られてしまい、傷心の旅の最中、歌子と再会する。

その歌子との再会シーンが、もうそこだけ花が咲いたかのような雰囲気で、この人はすでにこの頃から大女優としてのオーラを持っていたのだな、と思った。あとは、しあわせの定義みたいなことをとらや一家で話す場面があって、お金を持っていることが全てじゃないよな、それじゃ何を幸せと呼ぶんだろうんか、ということを考えてしまった。

最後は、個人的には納得がいかない終わり方で、もう一度作品に出てきて欲しかったのだが調べてみたらそれは結局実現しなかったのね。残念。