本日の一本。
ストーリーは後にしてグラフィックがとても鮮やかなグラデーションになっていてエモーショナルに仕上がっている。主人公チェリーの前時代的殺風景な団地住まいは彼の色そのもののなにも無い色ということなのだろうか。であるからこそ外の刺激的な世界が彼にカラフルな色をくれるのかもしれない。
短い尺の中でなるべくこう一枚一枚がキレイに出来たらいいなという、動的な中のワンショットなポンポさんと比べると静的なワンショットを目指しているのが本作ではないか。
ストーリーについて。甘酸っぱい青春ボーイミーツガールは私の苦手分野の一つで実際に歯がゆい思いをしながらの鑑賞であった。新海作品とか「時をかける少女」とかはSF味強いので問題ないんだけど、かういう直球アニメは見ていてこういう青春があるのかと自分の過去に負い目があるとさらにダメージが強い。ただしこれは尺の都合上一夏の恋物語としてはダイジェスト感が否めないのでまぁサクッと見れるなら良いだろう。
俳句要素は延々とあふれる青春アニメ映画の差別要素として良く出来ているし、俳句の詠みを意識することで作品に深みが出る。
しかし俳句を使ったのは今どきのトレンドを使ったグッドポイントですね。これもプレバトと夏井先生のおかげですね。