アキラナウェイ

シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッションのアキラナウェイのレビュー・感想・評価

4.0
きっと日本人が実写化するより忠実。
原作に対する愛と敬意に溢れている。

「ヒャッハー!」シリーズで知られるフィリップ・ラショーが原作の大ファンで、原作者北条司の事務所へ実写版の企画書・プロットを直筆の手紙と共に送り実現した、フランス人による「シティーハンター」。

以前からずっと観たくて、ようやく鑑賞。
…なんだけど、吹き替え版と字幕版のどちらを観るか問題。アニメ版の神谷明じゃなくて山寺宏一なのが、どうも個人的には違和感があって、今回は字幕版で。

その香りを嗅ぐと相手の事が好きになる香水を巡るドタバタ劇。

もう、この再現度は凄い。

ジャケ写を一目見ただけでも、各キャラクターの雰囲気そのままでニヤニヤしちゃう。本編が始まると何度か声を出して笑える程面白い。

海坊主とか、まんまじゃん。

序盤、手術室での冴羽リョウと海坊主とのアクションシーンで、患者のアソコをアニメでお馴染みのカラスで隠す所とか、香の100tハンマーをを妄想シーンで登場させる所とか、流石の一言。

これ、仮に「シティーハンター」じゃなくても十分面白いっていうのが凄い。冴羽リョウというキャラクターを借りなくても、コメディとしてのクオリティが高いのは、流石フィリップ・ラショーだわ。

香水が入っていた鞄を取り違えてしまったハゲのおっさんとか、香水の効果で香に恋してしまうホームレスのおっさんとか、脇役も要所要所で笑わせてくれる。

エンドロールでは、原作漫画の一コマと流れ出す"Get Wild"のイントロで感極まる!!ちょっとしか聴けなくて残念だけど。

1993年に公開された、ジャッキー・チェンと後藤久美子による「シティーハンター」には大いにズッコケたので、「シティーハンター」観たいなぁってお友達は、そっちじゃなくてフィリップ・ラショーの方を選んでね。