漫画実写化としては評判通りの良作。
銃弾スローなどCGを使ったアニメ的表現は実写に徹してほしい気もするが、独特のぶっ飛び具合、カッコ良くて後味悪くない擬似ハードボイルド感、上品で大人の色気だけど人畜無害、りょうとカオリの激しすぎる掛け合い。
そして漫画っぽい間抜けさ。
それらをうまいこと現実のフランス&モナコ世界に落とし込んでいてバランス感覚が絶妙。アニメ版世界観を踏まえつつフランス風刺激を加えて大胆に映像化している。
スクラップ工場での反撃なんかヒーローアクションをリアルに映像化していて「らしさ」がすごい。よくある原作の上っ面をなぞっただけのコスプレなんかではなかった。
クライマックス戦闘はCG臭さが否めず、アニメ版のカオリ奪還劇より刺激弱めではあったが、らしさには溢れている。
物語の重要なポイントであるカオリの兄の悲劇は伝わりにくいものの全体的にテンポ感あって、後半へ向けて盛り上がる。普通に楽しめるアクションコメディ。