とらキチ

ルドラマ・デーヴィ/ルドラマデーヴィ 宿命の女王のとらキチのレビュー・感想・評価

3.5
第4回インド大映画祭 ②
13世紀インド、政情不安定なカーカティーヤ朝。新たな世継ぎとして男児の誕生が待ち望まれる中、王家に生まれたのは…
実在の君主であるルドラマ・デーヴィを描いた歴史大河ドラマ。
インド版「リボンの騎士」「ベルサイユのばら」
粗いというか、どう見ても丸わかりなCGに、やけにキレイに秩序立って並んだり立っていたりしていて助監督の指示に忠実そうな動きのエキストラ群衆達、経過説明がいきなりアニメーションになったりする演出等、随所に微笑ましさが漂う。女王ルドラマ・デーヴィと同時代を生きていた歴史上の有名人マルコ・ポーロを語り部として使ったりもしていて、まさにNHKの大河ドラマのような老若男女全方位に向けて製作されたのだろうなぁ…というのが伝わってくる。
アイラインを引かず、眉を濃い目に書く凛々しい男装のアヌシュカちゃんと、本来の美しき女性の姿のアヌシュカちゃんとのギャップが凄まじい!後宮での美女3人による踊りのシーンなんかは眼福の極み。女性の人権が存在していないような時代の物語であるし、そんな描写も多かったのにも関わらず、そのようなシスターフッドな絆を感じさせるようなシーンがあったりするのがとても良かった。
それにしても、いつもながらのインドの庶民達のわかりやすすぎる手のひら返しは、もはや伝統芸。呆れるというより笑えてしまった。
とらキチ

とらキチ