SORA

スキャンダルのSORAのネタバレレビュー・内容・結末

スキャンダル(2019年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

セクハラ被害ってどうして軽く見られるんだろうか?
程度の差はあれど被害者は大勢いるはずなのに、いつまでたっても価値観が変わらない。勇気を持って抗議すれば、笑って誤魔化せよと悪態をつかれるしまつ。私自身そんな生きづらさを抱えているので、この映画は心に刺さった。

吐き気のするセクハラ事件が、実話とは驚愕。me too運動の直前の出来事だったそうで、時代の大きなうねりを感じるできごとである。

俳優陣の演技も素晴らしい、ストーリー展開も申し分ない。
印象に残ったシーンは2つ。1つは、マーゴット・ロビー演じるケイラが、密室でセクハラを受けるシーン。心が張り裂けそうに辛くなった。両者の演技が素晴らしい。
もう1つは、男性職員がセクハラ事件なんてでっち上げだと言いながら告発した女性の美醜や、性格に関して侮辱するシーン。起こった事象以外のことで、侮辱されさらに傷つけられるのは、全世界共通なんだなと悲しくなる。なぜ痴漢やセクハラの話になると、被害者が悪いんだという話になるんだろうか?どんな犯罪でも加害者に非があることはわかりきっているのに。

撮影手法として、生放送の緊迫したズームイン(やや手ブレがする)などニュースのカメラワークを意識しているのかな?ドキュメンタリーのような緊迫感が出ていた。
SORA

SORA