すいかのたね

スキャンダルのすいかのたねのネタバレレビュー・内容・結末

スキャンダル(2019年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

全体としては面白かったし、ハラスメントの加害者と被害者の意識の差も描かれており良かったと思います。ただ思ったよりも主人公3名が結束しなかったことが残念でした。これは自分が勝手にメインの3名が力を合わせてセクハラ提起する話だという思い込んでいた事と、実話ベースなので仕方ないというところでしょうか。

特に印象に残ったキャラはマーゴット・ロビー演じるケイラ。酸いも甘いも知る前に、セクハラおじさんと知らずCEOに単身売り込みに行くのは浅薄と言えないこともないかも知れませんが、実際どうしろっていうのよという状況だったと思います。元々は経営側として信頼しているという側面はあるはずですしね。正直上司や周りは忠告してあげなよとも思いました。

更に相談できるスジが全くないというのもキツイ…。相談できないから元々自分が悪かったのかなと自問自答をするってそりゃあツライでしょう…見返りにそれなりに地位は貰っていましたが…最終的にもういいわって感じでスッパリこのループから抜け出したのがスッキリしました。残った人らの戦いはまだ続くんでしょうけどね。

劇中で男は女性を性的に見るもんでしょとも言われてましたが…いや自分も男だから全否定はしませんけど、それと本人の理性や倫理観は別ですからね?
英雄色を好むとは言いますけど、現代においては英雄だって発掘されやすいし代わりもいるだろうし、その人の色々な側面が様々な人の目に晒される機会も多いので、一つの切り口だけでは評価されない時代になってきていると思います。

ロジャーはしきりに会社を築いたのは俺で、お前らに利益をもたらしたのも俺だと言っていて、確かにそれは事実なのでしょうが、現代社会人の行動としてどうよという根本で思い違いをしてしまえば、全て台無しになってしまう。

まあ今の社会人はコンプラやハラスメントの意識づけが強化されていますし、ここから様々なことが改善されていくのだと思います。昔からの風習全てが悪だとは思いませんが、変わるべきものは変わらねばならないというのも事実ですね。
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