カナヘビ

スキャンダルのカナヘビのレビュー・感想・評価

スキャンダル(2019年製作の映画)
4.0
実際にあった事件の映画化。

みんなが憧れるような大手の会社での出来事。憧れの会社に入社した新人職員はお偉いさんに部屋に呼ばれます。そこで言われたのは足を見せろだとかパンツを見させられたりと目を背けたくなるような指示。
社会で成功するというのはそういうことだと言わんばかりのクソ男の態度に怒りを通り越して寒気を覚えます。さらにはこれが実際にあったことだということ。
被害はその一人だけではなく会社全体に及んでおり、それでもみんな頑なに口を閉します。それは会社で立場を失うのが怖い、また暴露することにより、自分がした(させられた)ことをみんなに公表することになるため、口を開けない状況が作られてしまっています。
この映画はそんな中立ち上がった女の人たちの戦いを描いた映画です。

この映画はみんなに、特に男性に見て欲しいのであえて内容は深く書かずにネタバレなしとします。

僕が見終わった後に衝撃を受けたのが、同じ劇場にいた夫婦と見られる男女の奥様が嗚咽をあげて泣いていたことです。
僕の考えすぎかもしれませんが、彼女が泣いていたのは共感する部分があったから、同じ経験をしたとまではいかなくとも、怖い経験があったのではないかと感じました。
僕からしても衝撃的な内容のお話だったのですが、真にこの映画を見れる人は女性だけなのかもしれません。
僕が感じ取ったものよりも遥かに多くを彼女は感じ取り感情が溢れたのではないでしょうか。
こういった問題は男女で考えていかねばならないと思います。
男が何を知った口を聞くと言われるかもしれません。たしかに知らないことが多いです。でも今後もお話ししたいことがたくさんあるトピックです。
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