姫

スキャンダルの姫のネタバレレビュー・内容・結末

スキャンダル(2019年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

米FOXニュースで実際にあったセクハラ告発の話。私は”女”だからこの映画に高得点をつけるしかない。

ー冒頭のグレッチェンが番組内外で受けるセクハラ発言の数々
胸が痛かった。日本のテレビでも、職場でも家族や友人間でもこういったことはあるからだ。
でもニコニコ笑ってやり過ごす。
言い返したりなんかしない。

ー「フェミニストなのか?」と聞かれた時に即座に違うと否定するシーン
この気持ちもわかる。
自分はフェミニストと名乗ることのリスクが大きすぎる。

ー「上司を訴えるな」
これは性別問わずわかる感覚だと思う。
上司や会社を訴えても損をするのは自分である。
ホットラインなんか機能しない。
状況を変えるには、自分から辞めるしかない。

前半はトランプとFOXとセクハラで、後半はセクハラという名前では生温い性暴力と証言をメインにスピーディに問題終息に向かう。

登場する女性たちがそれぞれの立場で結束する。この女特有の距離感が本当にうまく描かれていて感心した。

女は賢く立ち回るために多重人格や二枚舌を使う生き物で、独りで葛藤する様子が多くのキャラクターから見受けられるのもリアルだった。
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