ダイアー教授

ブルータル・ジャスティスのダイアー教授のレビュー・感想・評価

ブルータル・ジャスティス(2018年製作の映画)
4.4
題:この映画が面白いと言う人…35%!

製作:2018年アメリカ、カナダ
監督: S・クレイグ・ザラー
脚本: S・クレイグ・ザラー
出演:メル・ギブソン、ヴィンス・ボーン

独特(ユニーク)。

スカッとするわけでもなく、救いがあるわけでもなく、
いい話でもなく、テンポがいいわけでもない。
一方で残酷描写は執拗で、とても凝っている。
指が吹っ飛んだり(2回)、内臓を取り出したり、顔面が吹っ飛んだり…
顔面破壊シーンはスローで観返したが、眼球の飛び出し方が異常に凝っていた。

本作、批評家の評価は優れず、興行的に大失敗して、ラジー賞候補にもなったそうですが、
私はとても好きです。

いろいろありますが、3点だけレビューします。

1.複数のストーリーが交じり合う
前科者だけど家族思いの黒人青年、そしてその相棒の話。
警官なのに“前科者”で謹慎を食らうメル・ギブソンと相棒のヴィンス・ボーンのコンビの話。
ボーゲルマン率いる悪党の血も涙もない強盗団の話。
そこに唐突に銀行員のお姉さん(産休明け)の話が入ってきて…これもこれで面白い。

脈絡のない複数の話が、絡んでひとつの「面白い話」になる。
『パルプフィクション』を初めて観た時のような感覚だった。

2.張込み中の飯
ヴィンス・ボーンが張込み中に、むしゃむしゃと喰う飯が旨そうだった。
横でしかめ面しているメルギブがいる。
『メンタリスト』のヴァンペルトとリグスビーを思わせた。

予告トレーラーでも使われているが、パリパリの皮のあれは何?
チョー旨そうだ!

3.その他、箇条書き
・本作159分の長尺である。配給のライオンズゲートは130分程度にカットしようとしたそうだが監督が抵抗したとのこと。
私は長尺を感じなかった。あと30分くらいあっても全然いい。
・本作で流れる曲は「ショットガン・サファリ」含めて、全て監督が作曲したオリジナルソングとのこと。すげえや!全部、めっちゃカッコいい!