このレビューはネタバレを含みます
凶悪な強盗犯と、暴力刑事と言う対立構図の中に、強盗犯の下働きとして使われ、仕事が終われば恐らく始末される黒人のチンピラを加え、三つ巴のサスペンスにする工夫は面白い。
その一方で、アクション映画の定番とも言える細かなカット割でテンポよく見せる事をせず、長回しでじっくり見せ、音楽も使わないのは、S・クレイグ・ザラー監督の反骨心だろうか。
それでも、暴力刑事を主人公と思わせつつ、勧善懲悪の意外な真っ当さを見せる終わり方と言い、これはなかなか一筋縄では行かない映画だと思った。