Tの800

ブルータル・ジャスティスのTの800のレビュー・感想・評価

ブルータル・ジャスティス(2018年製作の映画)
4.5
もの凄い映画に出会ってしまった。

かなり長いのにも関わらずなぜか聞き入ってしまう会話劇、どこか妖しげな雰囲気を醸し出す照明の色彩、殆ど無い劇伴、だからこそ漂う異様な緊迫感、そしてそこらのものとは格の違う暴力の描き方。気が付けば引き込まれていた。

暴力シーンはコンビニ強盗の件などどれも素晴らしいのだが中でも飛び抜けて良いな、と思ったのは中盤の銀行強盗シーン。話の全く通じない強盗だからこそ、異常な緊張感で包まれていたのが凄まじかった。
その前にあっけなく殺されるモブの銀行員の人生を少し見せることで余計厭さを増させるのは本当に脱帽。

そしてクライマックスのアクション等あらゆる娯楽性を排除した銃撃戦も圧巻。余談だがこの場面のメル・ギブソンのリロードが格好良過ぎる。

こんな長尺でここまで全編面白かった映画は久しぶりな気が。大傑作。
Tの800

Tの800