お話探し

ブルータル・ジャスティスのお話探しのレビュー・感想・評価

ブルータル・ジャスティス(2018年製作の映画)
4.0
う〜〜〜…悩ましいトコロ。

個人的にはかなり好物な要素に満ち満ちた一本でした。

現代的価値観に馴染めない、取り残され気味な(それこそリアル・メルギブを思わせる)男たちの、しかし彼らの立場から描かれれば、時にはグッときて、時に笑ってしまう、人間臭〜いドラマ。

超絶地味なユーモアに溢れたやり取りや、間の取り方。
(人気のない道を運転中、目についた路上に落ちてる物を声に出して言う、という全く無意味・無意識の行為を、後ろから尾けてきた別の車の運転手もやっている…というしょーもない演出が、文字にすると意味不明ですがツボでしたw)

決してそれ自体を乱用・目的化せず、見せるべき所で見せる、攻めた悍ましいバイオレンス・ゴア描写。
(あの強盗犯は、今年のベスト・ワースト悪役賞筆頭候補でしょう…!)

「ヒャッホー!! 今年ベスト級キター!!」

…と、ブチ上がっても全くおかしくないのですが…

ネックはやはり159分という上映時間。
予習も兼ねて唯一観た過去作「トマホーク ガンマンvs食人族」も、
「最初のセッティングや紹介をじっっっっくり描く作家だな…」と感じていたので、覚悟はしておりましたが…さすがに長い!
映画を観ている…というより「小説」を読んでいるテンポだな、とは自分も思いました。

「この人はこういうスタイルでいーの!!」
「はみ出し者たちの話なんだから、昨今の“テンポの良い”語り口に背を向けてるのは、むしろテーマ的に合ってるだろ!!」

…と、思っている、擁護している自分も心の中にはいるのですが…
「昔のちょい地味で渋い映画」と「最近のスピーディなテンポの娯楽映画」で、究極どちらを取るかと問われれば…後者を選んでしまう自分は、
「過去作同様、130分程度に出来ませんでした…?」
「いや、せめてあと10分ちょい削れなかったかなぁー…」
と、悶々としてしまいました…。
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