ケイスケ

夢幻紳士・人形地獄のケイスケのレビュー・感想・評価

夢幻紳士・人形地獄(2018年製作の映画)
3.3
あけましておめでとうございます😆!今年もなるべく多くの映画を観たいです💪🙂

高橋葉介の『夢幻紳士』シリーズの原作漫画を映画化。クラウドファンディングで少しずつお金を集めて製作したとか。あまり高橋氏の作品に詳しくない自分でも絵柄は見たことありますね。そしていいなあ!この昭和初期を舞台にした不気味で怪奇な雰囲気が良い。

昭和初期の東京。探偵の夢幻魔実也には、人の心を透視したり相手に自分が思った通りの夢を見せたりする能力があった。ある夏の終わり、木箱から見つかった少女・三島那由子に会いに行く。山奥の診療所で会った那由子には反応がなく、まるで人形のようだった。そして彼女は奉公先の主人・雛子によって暗示をかけられていることがわかる。

夢幻紳士シリーズは怪奇・冒険・ギャグと幅広い内容で展開しており、主人公・夢幻魔実也も作品ごとにキャラ造形が違うという珍しい設定みたいです。本作はその中でも怪奇をテーマにした映像化ですね。2021年にこういう作風の映画が作られるのは喜ばしい。

原作ファンからは魔実也に不満がある声も見られましたが、読んだことない自分からすると皆木正純は雰囲気に合ってて良かったと思います。でも確かに皆木さん本人も言ってたみたいですが、原作は少年に近いのでもう少し若い俳優でも良かったかなとは思う。でも90分の短い中で魔実也のダークヒーロー的な描写はしっかり伝わりました。

ただ正直、描写不足な部分は否めない。これは自分が原作未読だからという点を差し引いても所々で「ん?🤔」とよくわからなくなりました。これは予算の問題もあるのかもしれませんね。ラストは結構恐ろしくてすきです。あと「終」で終わるの好き。昭和の日本映画みたいに「終」とか「完」で終わるの好きなんだよね。

クラファン映画なので続編は厳しいかもしれませんが、夢幻紳士シリーズとしてあと2本くらいは観たいですね。限られた予算内で製作された作品だと思いますが、かなり工夫を凝らしていて良かったと思います。