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浅田家!のeryuのネタバレレビュー・内容・結末

浅田家!(2020年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

 家族愛が伝わる物語だった。
息子を信じ続ける両親と、兄と、奥さんになる人の愛を感じた。
東日本大震災の被災地で出会った内海家の家族写真のシーンは、亡くなってしまったお父さんの面影に悲しくなりながらも笑って写真に写るりこちゃんの表情がすごく印象的だった。とても辛くなった。
お父さんが亡くなったのかと思いきや全然生きてて、それすらも家族写真でとても面白かった。本物の笑顔で写真に写る各家族がとても素敵だった。
 浅田政志さんのインスタを見たら、家の内装外装や、写真の細かいところまで全部浅田家で、裏方の方々の努力と愛を感じた。そして、浅田さんが撮る写真に写る方々は実際のその人に1番近い姿なのかなと感じた。あと、インタビューでおっしゃっていた「撮る楽しみは伝わるのに、残す楽しみが伝わらない」という言葉があった。たしかに撮る楽しみは今の若者たちにも広まってるいると思うけれど、データ上で見る楽しみになっている。震災での写真返却ボランティアを経験しているからこそ、写真が印刷されることによってもたらす意味を感じていて、「残る」という大事さに気づいたということに、なるほどなと強く感じた。
 黒木華さんは、政志さんの家族以外の1番身近な立場でまさしさんの写真が大好きで、彼を信じて支え、時には厳しく背中を押しながら応援している存在だった。黒木さんが演じる彼女が悲しい表情から浅田さんの姿を見て元気をもらっている姿や、浅田さんの尻を叩くような姿から彼女の人柄を感じ取れた。わざとらしくないそのままの状態な印象を与える演技がすごいと思った。
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