MrMINE

ラストナイト・イン・ソーホーのMrMINEのレビュー・感想・評価

3.7
粋だね。
さすが、技巧派エドガーライト監督。

1960年代のイギリスポップカルチャー、音楽、町並み、ファッションを生かし、現代と上手く交錯させていた。
主人公のように、60年代にハマるレトロ好きには堪らんテーマだろう。

強い霊感を持った服飾デザイナーを目指す田舎の女の子。
憧れだったロンドンで、学生生活を送るものの、夢の中で1966年にタイムスリップ。
歌手を夢見る女性の人生を追体験していくうちに、現実世界と過去がシンクロしていき・・・・

冒頭は夢見る女の子、過去を生きたある女の現実を追体験していくうちに
徐々に心が犯され、果ては病んだ女へと変貌を遂げていく。

トーマシン・マッケンジー、若干21歳ながら見事な演技を遂げていた。
ウブな子が、酸いも甘いも知り尽くし、人生に絶望する女の気持ちを熱演。
役どころと同じように、まさに憑依していた。

前半と後半で、すっかりテーストが変わっていく。
最近では見慣れない粋な映画だった。
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