稲菜鰻

ラストナイト・イン・ソーホーの稲菜鰻のレビュー・感想・評価

4.2
スゴい!!
こりゃ傑作!

エドガー・ライトの映画は、
まず選曲で観る者を作品世界へ引き込み、
チャレンジングな映像マジックで魅了しながら、
時代を彩ってきたジャンル映画へトリップさせる。

その上で、脚本の転がし方が実に鮮やか。
シンクロする60年代と現代をつなぐのは「音楽」であり「文化」であり、
さらに言えば「どんな建物でも街角でも人は死んでる。ここはロンドンよ」というセリフが象徴する、
いわば歴史ある街が避けることのできない「真理」に尽きるのではなかろうか?

当時のサイコスリラー映画などを思い起こしつつ、
その一方で入れ替わりダンスや鏡を介した表現、
意味深なカメラワークが散りばめられ観るものを魅了する。
主演演じるアニャテイラーやトーマシンのとてもステキな女優陣がさらにキラキラ&オドロオドロしくデコレーションしていく。

エドガー•ライトはもう巨匠と呼ばれていいのどはなかろうか?

強いて言うなら後半がチグハグみえるところが気になるところで…。
それでも傑作だと言うところには変わりないです。
みてよかった〜
稲菜鰻

稲菜鰻