RAMPO

ラストナイト・イン・ソーホーのRAMPOのレビュー・感想・評価

4.6
非常に良く出来た作品。

ストーリーがしっかり練られ、展開も起伏に富んでいて最後まで飽きさせない。
伏線もしっかり回収されるし、クライマックスも怒涛の展開でオチもかなり捻りが効いてる。劇伴も良いし、映像もスタイリッシュで素晴らしい(鏡に映った主人公の行動を執拗に追うのはやや技巧に走り過ぎかと感じたけど、特殊効果全体を通じてみれば些細な部分)。

昨今の抽象的で断片的で、本当に理解してるのか自分自身に確信が持てないような、アートを気取った難解という名の投げっぱなし作品に比べたら、エンタメ作品として数倍も完成度が高いと思われる(注:個人の感想です)。
それだけに、行間を読みたい考察好きな方には向かない作品でしょうね(笑)。素直に夢物語を楽しみたい人にだけお薦め。

観終わって納得感、満足感はとても高いのだけど、ただ2点だけ。
主人公の性格設定はあまり好きな方じゃなく、正直あまり応援したいタイプじゃなかったってことと、ラストシーンで、あれだけの事件の後でそこ持ってく?って所だけちょっと違和感が残った(それまでの物語が重いだけに、夢・幻オチでもよかったのでは、という程度)。

あ、あと一応ホラーにカテゴライズされる作品としては、そこまで怖くないのもちょっと残念といえば残念。
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