原題は〝あなたの息子〟。もちろんこれは外科医である主人公の息子のことだが、同時に映画を見ているあなたの息子だとしたらという問いかけにもなっている。
クラブの外で襲われひん死の重傷を負った息子のために、外科医の父は暴行に加担した者たちへの復讐を誓い、自らの手で犯人を突き止めようと動き出す。
良い悪いは別にして、〝肉親の仇を討つ復讐劇〟は、洋の東西問わずに昔から人気のジャンルである😅
今回のリベンジャーは、武術の達人でも元特殊部隊の傭兵でもない、ただの外科医の父親だ。果たしてどの様に復讐を遂げていくのか?
待てよ?外科医ということは武器は調達できるし、人の切り刻みには慣れている。切っていい所といけない所もわかっているぞ!などと思いながら見てしまった😅
同じ出来事でも第三者の立場で見るのと当事者として見るのでは、まるで見えてくる景色が変わってくる。自分の愛する者が酷い目に遭わされたなら、あなたならどうするか?
映画は、後半意外な展開を見せ低予算ながら中々に良くできた作品なのだが、ある1つの大きなミスの為に、驚きが半減してしまったのが残念だ。
映画の内容とは直接関係がないので、理由は余談に記す。
〈余談ですが〉
海外の映画につけられる〝邦題〟つまり日本語タイトルについては、何かと風当たりが強いものである。
元々のタイトルがあるのだから、そちらを見ればいいだけの話だが、全ての人が英語に精通している訳でもなく、ましてや英語以外だとわからない人の方が多いので、邦題をつけるのは親切心からに他ならない。
自分は邦題を原題だけでは分かりにくい映画につけるサブタイトルの様なものと思っているので、普段はそれに対して、的外れだの大袈裟だのといちいちダメ出しをする事はしない。
それでもどうしても許せない事が1つだけある。それは〝タイトルでネタバレ〟させてしまっているものだ💢
本作も素直に〝あなたの息子〟や〝息子よ〟意訳するにしてもせいぜい〝あの日の息子〟あたりにしておけば良かったのに、「息子のしたこと」では、あれ?されたんじゃなくて、何かしたの?となってしまう。
ハッキリ言って映画が始まってすぐに答えはわかってしまい、意外な結末が、ちっとも意外でなくなってしまった。これは実に罪深い😤
〇〇だと思っていたら実は△△だった映画を、〇〇の様に描いているけど実は△△なんだろうなと思って見る羽目になったのは全てこの配慮のない邦題のせいだ💢
邦題さえ間違えていなければ、もっと楽しめたのに実に残念だった😩