すずき

パンドラムのすずきのレビュー・感想・評価

パンドラム(2009年製作の映画)
3.5
西暦2174年、密命を帯びた巨大宇宙船エリジウムが地球を発つ。
X年後、コールドスリープから目覚めたエリジウム船員のバウアー伍長は、様子がおかしい事に気がつく。
交代でスリープするはずの前任者たちは見当たらず、原子炉の不調で電源は不安定だ。
冷凍睡眠の後遺症で、一時的な記憶障害の症状も現れている。
数時間後に目覚めたペイトン中尉の指示を頼りに、バウアーは原子炉の再起動へと向かう。
だがその途中、自分たち以外のクルーと、彼らを襲う凶暴な人形生物の姿を発見する…

ポール・W・S・アンダーソン制作のSFホラーアクション。
監督はSFホラー映画雑誌の編集者の経歴もあるらしい?クリスティアン・アルヴァルト監督。
「エイリアン」と「ディセント」を足して、ほんの少し「マッドマックス」風味も。
手頃にサクッと見られるSFホラーに丁度いい。

良かった点は、劇中語られる「パンドラム」と呼ばれる精神病の存在。
長い閉鎖空間の宇宙航海の末に発狂する事なんて、さして珍しくもない設定だ。
だがそれを、「パンドラム」なんて大仰な名前で映画タイトルにする事で、ワクワク感3倍増しだ。
あと本作のクリーチャー、ハンターも悪くなかった。
見た目は「ディセント」の地底人と、世紀末ヒャッハーな人たちを足したような人形生物。
そのルーツが推測でしか語られない所も謎めいていてイイ。

悪かった点は、アクションが分かりにくかった所。
船内は薄暗いが、その中で走ったり飛んだり上下に移動したりで、イマイチ状況がわかりにくかった。
アクション面でもテンション上げさせてくれれば、もう少しスコアは上がったかも?