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モービウスのNowLoadingのレビュー・感想・評価

モービウス(2022年製作の映画)
3.5
 今日のマーベル。

 まず最初にこの映画を観て思ったこと。雑っ!!でもなんだが懐かしい。

 MCU以前の00年代マーベル映画をこの2022年に蘇らせるという画期的なのか、なんも考えてないだけかというまた厄介な映画ですが、これはこれで嫌いじゃないのです。

 というのも、一番の問題は今現在その影響力故に複雑化されすぎて初心者置いてけぼりのMCUと違いこの映画には他所の映画キャラがポスクレを除き出てきません。というかポスクレは只のマーベルファンへのサービスでこの映画には不要とも言えます(というかポスクレのせいでこの映画の評価は落ちているわけですからね、使い方を誤った感じ)。そんなわけでソニーシリーズの3作目ということで初心者大歓迎な映画になっています。これはMCUには当然出来ませんからこの路線は間違いではないと思います。

 かといってDCのように100%無関係ではないのでここから他の映画にシフトすることもできる出来立てのシリーズならではの展開の仕方も出来るかもしれません。いずれにせよこの映画だけで今後のソニーマーベル映画は大丈夫なのか?と考えるのは時期尚早だとも思います。とはいえ、それはまだ暖かい目でまだ見れるからの話でありここから映画の質も上げていかないといけないのも事実でしょう。

 登場人物、ストーリー展開、ポスクレの繋ぎに至るまでほぼ全ていきあたりばったりの作品はヒーロー映画全盛の今ではみられなくなった感覚を思い出させてくれます。そんな後の事なんも考えてない作品を象徴するかのような中で孤軍奮闘しているのは敵キャラ、マイロではないでしょうか。

 モービウスの白黒はっきりしないキャラクター(お前はヴィランなのかヒーローなのか?)に対し彼は自分の今まで出来なかったいろんなことに対処できる力を手に入れたことで自分に忠実に生きています。マスクを手に入れたジム・キャリーのようですね。だから彼の生き様には同情せずとも共感できるのです。ていうかこの映画は後先考えてないので彼の最期の輝きを観る映画と捉えるとなかなか面白いんですよね。

 そんなマイロのおかげで無事に一作目を乗り切ることができたモービウス。でも次回はこうはいかないでしょう。さぁ次はどうするか。個人的にもチェックしていきたいですね。
(本作はノー・ウェイ・ホームが生んだ矛盾点を全て背負い込んだ映画とも言えます。だからあの映画は傑作になりえたのですから本作の存在を否定することは出来ないでしょう)
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