ここ10年くらいアメコミ作品はMCU、DC、SSUどれもすべて劇場で観てきたけれど、ついに記録が途絶えた個人的記念碑的作品。笑。
だってアッという間に終わっちゃうんだもの。しかも無料配信早ッ!
ってことで昨年早速アマプラで観てみたところ、おおいに納得。こりゃ早々と切られて配信なるわ。1本の映画としては弱すぎるし、かといってカルトな楽しみも薄い。
モービウスはコミック「アメイジングスパイダーマン」に登場したヴィラン。吸血鬼の漫画はダメ!という規制のあった時代に、吸血鬼の血を体に入れた人間なら良いんじゃね?とスタンリーが思いついたかどうかは知らないけれど、まあそうして生み出されたキャラクター。のちに同じマーベルではブレイドという吸血鬼のハーフが登場するのだけれど、あちらがダークヒーローならモービウスはあくまでヴィラン。
医師が自らの命を救おうとコウモリの血を使っちゃったのが運の尽き。哀れな吸血鬼モドキに成り果てたモービウスさん、本作ではまだヒーローとヴィランの間を彷徨っている。最終的に闇落ちという結末なのか、ダークヒーローとして活躍するのか、あえて濁すのもいいのだけれど、1つの作品としては何とも居心地の悪い結びだと思う。
モービウスの変身にしてもバトルにしても、どれもがどこかで観たようなありふれたシチュエーションばかりで、内容的にもヴィジュアル的にも、何も悪くないけどどこも魅力的でないという作品になってしまった。唯一、同年の「ハウスオブグッチ」でも存在感を見せたジャレットレトはとても良かった。脚本がしっかりしてれば化けたのに惜しい。
もう公になってるだろうけど一応以下、ラストに出てきたあのキャラクターについてネタバレ。
MCUのスパイダーマンに出ていたヴァルチャーがシレッと登場。ヴェノムとノーウェイホームも互いに絡んでいたので、今後MCUとSSUがリンクしていくのは必至。
今年公開のSSUの次作、クレイヴンザハンターもスパイダーマンのヴィランだし、MCUが明るいええモン、SSUが暗いわるモンを担当して、いずれヒーローチームのアベンジャーズvsヴィランチームのシニスターシックスという、制作会社同士がぶつかり合う前代未聞のバトルへと繋げるのかも。
今回ヴァルチャーを演じるのも、スパイダーマンホームカミングと同じマイケルキートン。モービウスはジャレットレトって、お前らバットマンとジョーカーじゃあないか。
なんだかDCの居場所がどんどん無くなって侘しい…