このレビューはネタバレを含みます
原作を知りつつの鑑賞であったが、大変楽しむことができた。
原作も情報量が豊富で中盤あたりまで事件が起きないことでよく知られている。
本作も前半は同様に種々の情報と伏線が散りばめられ、ことが起きるのは中盤過ぎで、探偵ものとして本格的に展開するの半、といった作りであった。
映画となるとこういった進行は盛り上がりに欠けて辛いのではないかと思っていたが、意外に抵抗なく観ることができた。
また、ガル・ガドットやエマ・マッキーといった美しい方が華やかな装いで登場するのが、大変魅力的に映った。パートナーもその点とても満足であったようだ。
大変細かな点だが、本作では「赤い絵の具がなくなった」という出来事をそのまま見せているせいで、出血の演出があった際に鑑賞者を身構えさせてしまい、当事者を犯人だと推測しやすくしているように思う。その部分は捨象し、「赤く描かれるべきコートが緑となっている」を見せれば、伏線として充分かつ、本作の犯人当ての興を削ぎにくいと感じた。
