全体的にショッキングで理不尽な事件。
前回に引き続き、亡き恋人を想い続ける探偵、という映画オリジナルの設定があれど、大きく物語の邪魔をすることは無いし、今回のストーリーの隠し味としても効いていた。
この映画の中では、何だかんだで一番純粋に愛(恋人に対しても、友に対しても)を信じて貫けているのはポアロのような気がした。
ただ個人的には、あの髭はただ彼の美意識によるものであった方が好みではある。
事件については、「愛」とか言ってはいるものの、動機は愛そのものよりお金に対する欲望では…。
ラスト、悲しみを内に、生命を絞り出すかのようなブルースが切なくもあり希望でもある。