このレビューはネタバレを含みます
「オリエント急行殺人事件」に続く、アガサ・クリスティ原作の名探偵ポアロシリーズ2作品目。ナイルを舞台にとある新婚旅行で起こった事件を解き明かす物語。
リネットがジャクリーンからサイモンを奪いとるところから話が始まり、ジャクリーンが恨みを持ち新婚旅行まで着いてくるというストーリー展開だが、設定として無茶苦茶すぎて話が入ってこなかった。そもそもリネットが悪いし、新婚旅行まで追いかけてくるならもっと必死に追い払うべきじゃないのかとツッコミを入れたくなってしまった。
しかしミステリー自体はさすがアガサクリスティといったところで、"乗客全員に動機がある"という演出は見ていて面白かった。
そしてなんと言っても今回のテーマは"愛"。行きすぎた愛情は憎悪や攻撃に変わり牙を向くというメッセージを受け取った。最後ジャクリーンがサイモンと心中するシーンがあるが、悲しくも美しいある意味で愛の形を突き通すことができていて個人的には素晴らしいと感じた。
個人的に面白かった点はポアロがロザリーに自己中心的で自己顕示欲が強い最低野郎と野次られるシーンだ。今まで最強だとされてたポアロの弱さが表現されていて爽快感を感じた。
展開 関心度speed 0.7点
おもしろさ fun 0.8点
設定 構成 story 0.7点
映像音楽 art 0.8点
好みlike 0.8点
