西木寸

アーミー・オブ・ザ・デッドの西木寸のレビュー・感想・評価

3.8
netflixオリジナル。
ザック・スナイダー監督作品。

ラスベガスがゾンビに支配される、そんな物語背景を描くOPシークエンスがまず絶品。階級制ゾンビやモンスターゾンビなどの舞台立てはフレッシュで、走るゾンビのパルクールアクションは映えて面白いし、傭兵集団のキャラクターも立っている。

そんなこんなで観ている最中は、すげぇ面白かったんだけど、冗長で苛々する要素があるのも確か。見事な手際で背景を描き切ったOPが、逆にそれを目立たせてしまっている。
ただ、、、ザックスナイダー監督の亡くなった娘さんへの思いを入れているからやんだよな...

OPであれだけ上がる映像を見せておいて、本編では「家族愛」含む泣き要素が強めになった結果、OPの軽さをうまくいかせていないのは、勿体無いなと思う。
悲壮な退治でなくて、もっとノリノリゾンビ退治シーンが見たかったよ!

いやでもね、面白かったんよ!
特に人間側とゾンビ側、両方ともキャラクターが本当最高で、人間側はこの手の映画のベタベタの配役をやりつつもその期待に応えてくれる感じ、逆にゾンビ側は凄いフレッシュな統治体系とビジュアルとパルクールアクション。最高だね。

まとめると...
OPのぶっ飛ばし方や、傭兵部隊のキャラクター造形、ゾンビの世界観設定とビジュアルから、ぶっ飛んだ映画かと思っていたら、案外普通の家族愛をテーマにしたパニック映画だった。だけども、バックグラウンド部分だけで十二分に楽しめる。
そんな映画。
西木寸

西木寸