予告編に惹かれて、公開初日に鑑賞。
冒頭からボレロが挿入される等、
随所に細田守監督のデジモンで見られた
演出が意識されているのは
好印象だった。
物語自体も大人になる事で訪れる
デジモン達との別れが主軸
となっていて、
初代の後日談や最終章として
申し分ない内容だった。
大人へなろうとする太一達と
子どものままでいようとする黒幕
の対立は、
モラトリアムの葛藤を描くようだった。
バトルに関しては冒頭から迫力あり、
懐かしさも感じられて良かった。
只、最終決戦で選ばれし子ども達が
集った状況にも関わらず、
最後まで劇中での活躍が
太一とヤマトに偏っているのは
残念に思った。
空の"戦わない"選択に関しても、
戦わないなりの役割が欲しいと思った。
太一達と別の形で別れを受け入れ
ているからこそ、黒幕に投げかける
といった役割があっても良いと思えた。
気になる点がない訳ではないが、
初代デジモンや02を観ていた世代に
向けられたファン映画であり、
大人になる子ども達の成長物語として
も楽しめるアドベンチャーだった。